機械式駐車場は良くない?

マンションで機械式駐車場があると、「メンテナンス費用が高い」「将来、修繕費用が異常にかかる」などの悪いイメージがあるのではないでしょうか。確かに機械ものになるので毎月のメンテナンス料は管理費の中に予算をして組み入れられ、長期修繕計画にて修繕費が組み込まれることになります。ですがマンションによってはあった方が良い場合もあります。

機械式駐車場

 

例えば、総戸数80戸のマンションで機械式駐車場40台ある駅前マンションがあるとします。マンションの評価としてほとんどの方は機械式駐車場があるということでマイナス評価をする方は多いのではないでしょうか。ですが中身を見ていくと、駅前ということで駐車場月額利用料15,000円とした場合、このマンションにとって機械式駐車場は非常にありがたい設備となります。なぜなら40台すべて満車になった場合、月に60万円もの利用料が管理組合に入ります。そのうちメンテナンス料は1パレット3000円の程度、全部でおおよそ月額12万円ぐらい、20年後に機械式駐車場の交換費用に5000万かかるとしても、5000万÷20年で年間250万円で月額20万円余り。差引き約28万円の駐車場から収入が生まれることになります。この分は、もちろん管理組合の収入となるわけです。逆に機械式駐車場をいれずに平面10台だけの駐車場を入れた場合、月15000円×10台で月に約15万円しか管理組合に入りません。仮に40台すべてと設定しましたが80%の32台だけしか使用料が入らなかったとしても収入面では平面駐車場のみとそう変わりありません。ちなみに総戸数80件で32台しか駐車場が埋まらないというのは、現在の大阪では考えにくいですが、将来カーシェアが増え、無人タクシーなどが増えていくと可能性はあるかなぐらいです。

 

要注意は、敷地内機械式駐車場料金が月々2000円とか3000円

とかに設定しているマンションです。この場合は将来、機械式駐車場設備交換の時、駐車場を使用していなかった所有者も実質費用負担して交換する形になるのでこの設備があることによってマイナスになるかなと思います。

機械式駐車場も戸数や状況によっては非常に住む方にとってはありがたい設備にもなりますが、やはり当初の設定した事業主の考えや売主のコンセプトなどが非常に大事になってきます。後々、管理組合総会にて駐車場使用料変更というのも実際は難しいと思いますので、そのあたりは新築時のパンフレットなどを見ながら、どういう考え(コンセプト)にて設定していたかなどを察知するのが大事です。