住宅ローンの歴史

住宅ローンの歴史は案外長く、明治30年頃にあの日本で最も古い歴史を持つ不動産会社「東京建物」さんが作ったとか。はじめは5年から15年の割賦販売だったらしいです。1950年から住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)がスタート。当時の金融機関はリスクが大きいことから住宅ローンには本格参入していなかったそうです。顧客に返済不能の事態が起こったときに、代わりに返済してくれる保証会社が登場したり、ローン名義人が死亡した場合に死亡保険金で相殺する生命保険制度(団体信用生命保険)などが誕生したことで、リスクヘッジできるようになり、各々の不動産会社が金融機関と提携していき広まったとのこと。

 

私がこの不動産業界に入ったころ(今から20数年前)は現在のような「優遇金利」というものはありませんでした。公庫、年金、銀行、生命保険、ノンバンク系のローンなどがありましてその内容は今の住宅ローンとは違い、結構複雑で覚えるのが大変でした。公庫の融資では物件の区域によっても額が違ったり、公庫融資、初めてマイホーム加算、公庫特別加算などそれぞれの枠がありました。そのときあった償還方法で当初返済負担を軽くするための制度「ゆとり返済」は有名かと思います。金利も法定上限金利(1~10 年目 5.5%、 11 年目以降 7.5%)が定められ当時では低金利で貸し出されていました。ちなみに銀行ローンの金利は9%近くだったそうです。

 

利子9%って「3000万円かりると1年後の利子は270万円(月22.5万円の利子)になります」ってめちゃめちゃ高い感じがしてしまいますが当時はそれが普通。やはり今って金利が安いんですね。